長崎の探鳥地
11 国見山
環境
国見山は標高777mで本県北松浦郡世知原町と佐賀県伊万里市、
西有田町との1市2町にまたがる国見山系の主峰であり、同時に北松浦半島の最高峰
でもある。
佐賀県側は急斜面であるが、長崎県側は海抜400〜500m以上の台地は北松浦
玄武岩類で玄武岩の厚いところは300mを越え、20〜30mの溶岩流の境からの
わき水があり登山者の喉を潤してくれる。
山頂付近は野鳥の生息に適したアカガシの極相林であるが、麓一帯は高冷地で雨も
多く茶の栽培に適しており、明治28年に世知原など旧6村が共同で工場をつくり、
外部から技術者を招き製茶法を学び輸出用の茶をつくったのが世知原茶の始まりとい
われている。
みどころ
ほぼ一年中観察される種類としてはヒヨドリ、エナガ、ヤマガラ
などが上げられるが、特にヒヨドリは開けた所から林内まで幅広く生息している。
冬季にはルリビタキ、キクイタダキ、ウソ、シロハラ、ツグミ、ミヤマホオジロ
その他の冬鳥が見られる。
また、4月から9月には森林性の夏鳥であるヤブサメ、オオルリ、アカショウビン
などが見られる。
旅鳥の中では秋に多く観察される種、春に多く観察される種、それに春と秋に観察
される種の3つの型があり、春型にはシマゴマ、マミジロ、サンコウチョウ、秋型には
ハリオアマツバメ、ヒメアマツバメ、アカハラダカ、ハチクマなど。春秋型としては
センダイムシクイ、クロツグミ、アマツバメ、コルリ、コマドリなどが生息している。
交通
JR佐世保駅前から西肥バスの国見経由伊万里行きに乗車して約40
分。国見トンネル西口下車。