長崎の探鳥地
2 左京鼻
環境
壱岐島は、ゆるやかな起伏の多い丘陵地となっており、
古くから農地の開発が進められてきた。丘陵地は畑地に、低地は水田として
利用されている。最も高いのは標高213mの岳の辻で、多くは100m
以下の低山地で深い森林や谷間はほとんどない。
このような環境のため、低地の林や農耕地付近に生息する鳥が多く見られ、
高い山地や深い森林などに生息する鳥は少ない。河川沿いや河口付近には水鳥
も多く見られる。
また、芦辺町八幡の半島の丘陵は玄武岩台地であるが、その先端の左京鼻は
玄武岩の柱状節理が波食に抵抗して切り立っている。
みどころ
海岸線には至るところに断崖の岩場や砂浜、港など野鳥の
生息に良好な環境が広がっている。
芦辺町の八幡半島南側の海は水鳥類の生息に良好な内湾となっており、カモ
メ類、カイツブリ類、サギ類などが多く見られる。また、半島先端の左京鼻の
岩場ではウミウが見られるが、荒々しい岩礁と対比したそのかわいい姿が壱岐
の代表的な景観の一つとなっている。
左京鼻から北西方向に走った所に延びる清石浜も、カモメ類の探鳥地として 知られている。
ウグイス、ホオジロ、メジロ、イソヒヨドリ等の留鳥も多く、春の渡りの時は、ムシクイ類が多く見られる。夏鳥ではホトトギスが多い。秋は左京鼻から海へ飛び出すヒヨドリの渡りも見られる。
交通
郷ノ浦から壱岐交通の中ノ郷経由八幡行きに乗車し、
約40分で終点下車。または、芦辺・瀬戸方面行きに乗車し、芦辺で乗り
換え。