長崎の探鳥地
20 稲佐山
環境
長崎市のシンボル的な山で、市民に身近に親しまれている
標高340mの山である。山頂にはテレビ塔と円形展望台があり、ロープウェイ
も整備されている。山頂からは、長崎市街の夜景を一望できることで有名である
など観光の名所でもある。また、長崎半島、西彼杵半島、伊王島、高島等の
起伏に富んだ地形と青い海が造るすばらしい自然美を展望することができる。
山頂一帯には、稲佐山公園が整備されていて、草スキー場、児童公園、
野外音楽堂、サル園、シカ園、千畳敷、展望台などがある。
このように、自然環境をうまく利用した公園であり、植物や動物・昆虫など
とても豊かな生態系が残っていて、いろいろと楽しめる場所である。
みどころ
公園付近ではホオジロ、シジュウカラ、カワラヒワ、ヒヨドリなどが
よく見られ、春にはホオジロ、シジュウカラ、ウグイスなどのさえずりが聞かれる。
秋から春には、ジョウビタキ、モズ、アオジ、ミヤマホオジロ、キジバト、シロハラ、
ツグミなども見られ、周辺の林や谷間にはイカル、シメ、カケス、まれにウソ、ベニマシコ
なども出現することがある。
特に、早春には鹿児島県の出水で越冬していたマナヅルやナベヅルの北帰行のコースと
なっていて、クルークルーという鳴き声とともに北を目指すツルの渡りを観察することが
できる。また、秋にはアカハラダカの南へ向かう渡りを観察することができる。
このように、市街地から手軽に自然のドラマにふれあうことのできる恰好の場所である。
交通
市民の身近な山として親しまれ、登山コースも@稲佐町から登るコース、
A淵町の成人病センター横から登るコース、B渕中学校から登るコース、C岩見町から登る
コースなどいろいろある。
JR長崎駅前からは長崎バスに乗り、淵町バス停で下車。成人病センター横から約1時間
余りで山頂に着く。あるいは、同じくJR長崎駅からロープウェイ前で下車し、ロープウェイで
山頂まで行くこともできる。
自家用車でも山頂近くの稲佐山公園の駐車場まで登ることができる。駐車場は数100台
を収容できる大きなものが整備されている。ここから、公園内の展望台や山頂へアクセスできる。