長崎の探鳥地

21 長崎市民の森・唐八景

環境

  唐八景(とうはっけい)は標高は低いが、山頂からの 眺望が素晴らしく、四季を問わず家族連れのハイキングや小・中学校の 遠足の場として長崎市民に親しまれている。山頂からの眺望が中国・ 西湖の景色に似ているところから唐八景と呼ばれている。また、毎年 4月28日に山頂で開催されるハタ揚げ大会は、江戸時代から伝わる もので長崎っ子にはなじみの行事である。
  唐八景への登り口から南へ尾根沿いの舗装された車道を行くと 市民の森がある。車道の両側にはサクラやアオモジなどの木々がつながり、 グランド、キャンプ場、野鳥の森などが整備されている。
  さらに、市民の森を南へ進むと烏帽子岩へ着く、ここからは、上戸町方面、 茂木(宮摺)方面、熊ガ峰方面へと分岐している。

みどころ

  秋から冬にかけて、唐八景の林でヒヨドリ、メジロ、ウグイス、 シジュウカラ、エナガ、ホオジロ、アオジ、ミヤマホオジロなどが観察できる。
  市民の森では、樹木園やキャンプ場付近などでツグミ、カシラダカ、カケス、 マヒワ、キクイタダキ、ジョウビタキなどを見れる。鳥を見るには車道ぞいがよく、 アオモジの開花するころからホオジロ、ウグイス、シジュウカラ、コジュケイなどが よく鳴き、キジの声を聞くこともある。
  また、秋にはアカハラダカの南へ向かう渡りを観察できる。そして、早春には、 烏帽子岩付近から熊ガ峰付近の上空を、鹿児島県の出水で越冬していたマナヅルや ナベヅルが北へ帰る渡りを観察することができる。

交通

  唐八景や市民の森へは狭いが舗装された車道があるので、自家用車で 行くことができる。唐八景へは市民の森への分岐点でもある準提観音堂(じゅんていかん のんどう)から徒歩で約15分程で山頂の広場に着く。
  JR長崎駅前からは長崎バスの田上行きか茂木行きに乗り、約20分程の田上バス停 で下車。ここから、準提観音堂まで徒歩で約30分である。
  市民の森へは、準提観音堂から徒歩で約40〜50分である。  


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